ジャンル | ADV |
ハード | PS4 / Switch / XboxOne / Steam |
メーカー | David Wehle |
発売日 | 2018年11月30日 (2017年9月23日(Steam)) |
レビューバージョン | v1.02 (PS4版) |
Good
親子の絆を描くナラティブ
子供とはぐれてしまった母親キツネが子狐キツネを探し歩く旅と、父親の死をきっかけに親子の愛情を再確認する人間の語りを上手くリンクさせています。キツネの旅は主人公ジョセフが夢に見た世界であるため、ジョセフの思い出が散りばめられていて、それを元にジョセフが父親との思い出を語り、パートナーであるレイチェルがその聞き手となってストーリーは進みます。基本的に一本道のウォーキングシミュレーターに近い作品ですが、そのストーリーは簡素で奥深い。自信の経験と照らし合わせて、色々と考えさせられる内容です。題材的に家族という物を振り返ることができる大人むけの良質なアドベンチャーとなっています。
美しい自然風景と癒しの音楽
キツネが旅する自然の風景は絵作りがとても丁寧で、豪華ではありませんが心が洗われるようなグラフィックとなっています。環境音や音楽も素晴らしく癒し効果がとても高いのでリラックスして物語に没入できるようになっています。
本作はアクション要素は少しありますが、基本的にウォーキングシミュレータよりの作品で探索がメインとなるため、グラフィックやサウンドトラックが良いというだけでプラス効果が高く没入感を高めてくれます。
斬新なクライマックスの演出
ネタバレ防止のため、ほとんど書くことはできませんが、ストーリーのクライマックスの演出は斬新で素晴らしいものでした。本作は「風の旅人」や「Firewatch」のファンに向けて製作されているので、これらの作品で感動された方には刺さるのではないでしょうか。ネタバレは絶対厳禁、ぜひ自分の目で確かめてみてください。本作は短めのボリューム(2〜3時間程度)であるので、感動を最大限にするために、時間のある時に一気にプレイして欲しいと感じました。
Bad
ローカライズ周りが不親切
英語音声日本語字幕でローカライズされていますが、一度に表示される字幕が多く(4行程度が多数)、速読を意識していないと読み逃しが多くなるかもしれません。できれば日本語音声が欲しかったところです。また、おまけ要素として解説モードがオプションで選べるが、解説はローカライズなしとなっています。注意点として、日本語字幕がデフォルトでOFFとなっているため、オプションから設定してから始めると良いでしょう。
探索マップはもう少しコンパクトに
本作の舞台となる夢の世界は美しい自然と癒しの音楽によって彩られていますが、少々広すぎるためダラダラしてしまう感は否めません。収集要素もあるにはありますが簡素なためモチベーションには繋がらないので、もう少しコンパクトにまとめた方が物語に締まりが出たのではと思います。
Evaluation
子供を探して旅するキツネと親子の愛を再確認する人間をうまくリンクさせたナラティブな物語。美しい自然の風景や荘厳で癒し効果の高いサウンドトラックが物語を盛り上げる。意外性のあるクライマックの展開の演出は見事の一言。良質なウォーキングシミュレータ(アドベンチャー)としておすすめできる作品である。
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