ジャンル | ADV |
ハード | PS4 PSVR専用 |
メーカー | フロムソフトウェア |
発売日 | 2018年11月8日 |
レビューバージョン | v1.00(PS4版) |
その他 | PS Moveが2本必要 |
目次でチェック!
Good
フロムの拘りが詰まった世界観と美麗な映像
プレイヤーが操作するのは人間には見えない妖精。妖精は静止した時間に囚われている為、できることは限られていて、『オブジェクトに干渉する』、『登場人物の残留思念を読み取る』、『命を奪う』、『命を与える』など少ない。一見不自由に思えるこれらの要素を逆手にとって、妖精を介入させることによりVRの世界に上手く当てはめている。
舞台となる場所のバリエーションは少ないものの、グラフィックはVRタイトルの中でもかなり高水準。緻密に書き込まれたグラフィックで描かれるどこか優しい空気を感じる寄宿学校。個性豊かな魅力的で美しい登場人物たちが素晴らしい映像で表現されています。
ネタバレ厳禁な儚くミステリアスな物語
フロムだからただのアドベンチャーになるはずがない。そう感じているファンも多いと思いますが、本作のネタバレは絶対厳禁です。詳しくここに記述することはできませんが、クライマックスに向けて二転三転するミステリアスで儚いストーリーは刺激的で美しい。
干渉できるオブジェクトのフレーバーテキストも世界観をよく表して、調べるのが楽しくなってきます。フラグ管理は甘めになっているので、見逃してしまう要素をスルーしてしまわないよう、じっくりと探索して欲しいと感じました。ミドルプライス、ミドルボリュームの作品ではあリますが、時間を行き来して限られた干渉により世界を少しづつ改変していくストーリーで、最後まで終えた時に感じる余韻が非常に気持ちいいです。
VRデビュー作とは思えない完成度の高いアドベンチャー
公式サイトにある通り、本作は古典的なアドベンチャーです。そこにVRならでは没入感をプラスし、ストレスを感じさせないように徹底的に配慮されています。ワープ移動による酔い対策、右手、左手に対応したPSMove2本持ちによる快適な操作性、VRタイトルとして高水準なグラフィックなど、VRでのデビュー作品とは思えない完成度となっています。
Bad
プレイ環境の構築の敷居が高い
本作をプレイするにはPS4本体以外に、PSVR、PSmoveコントローラー2本が必要となる。短めのアドベンチャーであるDéraciné一本のソフトをオススメする為にこの環境を構築してもらうには少々敷居が高いです。ただしMove2本を活用するゲームは少なくない為、VRを本格的に楽しみたいプレイヤーはこれを機に揃えるのも無駄にはならない。
自由移動のオプションが欲しかった
酔い対策、そして調べる箇所などをわかりやするためにワープ移動を採用しているのは理解できますが、VRに慣れたプレイヤー用に自由移動も欲しかったです。(些細な不満。)
Evaluation
プレイ環境構築の敷居は高いが、本格的にVRを楽しむつもりであれば揃えるのも無駄ではない。ミステリアスなシナリオ、どこか儚さを感じる舞台設定、魅力的な登場人物など全てにフロムソフトウェアのこだわりを感じられる美しい体験が高水準でまとまっている。古典的アドベンチャーをVRに最適化させたVRユーザー必携の傑作。
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