ジャンル	オープンワールドアクションRPG
ハード	PS4 / XboxOne / Steam
メーカー	ユービーアイソフト
発売日	2017年10月27日
レビューバージョン	v1.43 （レビューはPS4版）
その他	HDR対応

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Good

システムを一新した新生アサシンクリード

開発に２年をかけた（今まではほぼ一年に一本を発売）本作は過去作と決別。マンネリから脱却し、新生アサシンクリードとして生まれ変わりました。暗殺やシンクロ、パルクールなどシリーズのお約束をしっかりと残しつつ、操作系からビジュアル、システムに到るまで全てにテコ入れが行われており、古くからのファンも新鮮な気持ちでプレイできる最高傑作となっています。

具体的にはレベル制、豊富なスキル、ハクスラ要素の追加（過去にも似た要素はあった）により、RPG色を全面に押し出した（不満点はあるものの）戦闘面での強化やフィールドデザインが目を引きます。ほぼ全ての場所を登れるため、『ゼルダの伝説ブレス・オブ・ザ・ワイルド』のような自由な移動を可能にしています。

攻略に関しても自由度は過去最高。暗殺にこだわるもよし、レベルをあげてから正面突破で無双するもよし。遊び場は膨大に用意されているので、プレイヤーの工夫次第で楽しみ方が多様になる懐の深さが用意されています。

アサシン教団の設立を描く復讐の物語

アサシンクリード最古の物語としてアサシン教団の起源が解き明かされます。メインストーリーは息子を失った主人公バエクの復讐の物語が描かれ、その一途な思いに心が動かされました。妻であり目的を共にするパートナーであるアヤとの普通でない関係性も見所の一つ。その裏で動く陰謀や裏切り、謎に満ちた結社を追うストーリーは幅広いプレイヤーに受け入れられそうです。

戦う目的は単純ながらメインのストーリーはかなり気合が入った作りになっており、魅せ方が秀逸で物語は熱い。史実をうまく絡めており実在の人物も数多く登場します。歴史に詳しい方やエジプトに行ったことがある方は尚更楽しめるでしょう。ネタバレなしの為多くは語りませんが、エンディングも個人的には大満足。今後予定されているDLCへの期待を高めるものとなっています。

圧倒的なボリュームで緻密に描かれたオープンワールド

プトレマイオス朝末期の古代エジプトを緻密に表現したシリーズ最大のフィールドは圧巻の一言。マップ画面を開いた時にはあまりの広さに気が遠くなるほどでした。都市、オアシス、渓谷、海、川、ピラミッド、湿地帯、砂漠などバリエーションも豊か。人々は確かにそこで生活を営んでおり、動物たちは厳しい大自然の中で生きていることを感じられる。ただラクダに乗って探索するのが本当に楽しかったです。

そして、ただ広いだけでなくシームレスに表現されたオープンワールドの密度は濃く（一部地域はそうも言えないが、大自然を表現するためには必要な地域と言える）、サブクエストやロケーションイベント、探索要素、戦闘などがバランスよく配置されている。筆者は歴史には疎いが、専門家を加え徹底的にリアリティを追求したエジプトの再現性はかなり高いことが感じられて本当に旅行（タイムスリップ）している気分を味わえました。

Bad

レベルの影響が結構きつめ

RPG的要素を取り入れたオリジンズ。敵にもレベルが設定されておりプレイヤーよりレベルが２、３上の敵との戦闘はかなり苦戦するようにになっています。このような仕様からメインストーリーを進めるためにはサブクエストをこなす必要があり、（筆者的には寄り道要素が楽しかったのでそこまで気にならなかったが）、メインストーリーだけをサクッと終わらせたいう方でもそれなりに時間がかかることを覚悟する必要があります。
またマップは広大ですが地域によって最適レベルが設定されているため、オープンワールドではありますががある程度決まったルートが通ることになりそうです。