ゲームスナッチ管理人のユウ(@gamesnatch1988)です。。PS4/XboxOneで2020年1月にバンダイナムコゲームスより発売となったアクションRPG「ドラゴンボールZ KAKAROT」をクリアしたのでレビュー記事を作成しました。
目次でチェック!
ゲーム概要
ジャンル | アクションRPG |
ハード | PS4/XboxOne |
メーカー | バンダイナムコゲームス |
発売日 | 2020月1月16日 |
価格 | 7,600円+税 |
レビューバージョン | v1.02(PS4Pro) |
ストーリー
天下一武道会でのピッコロとの激闘から5年
孫悟空はチチと結婚し、2人の間に生まれた息子の悟飯と、
穏やかで平和な日々を送っていた。
そんなある日、悟空の兄と名乗るサイヤ人ラディッツが宇宙船に乗って地球へやってくる。
ラディッツは悟空に対して、同じサイヤ人の仲間として他の星に攻め込むことを
提案するが、悟空はそれを拒否。ラディッツは圧倒的な力を見せつけた後、
悟飯を人質にとり去っていってしまう。
そこへ現れたピッコロが、共通の敵を倒すため共闘を申し出る。
かつてない協力なコンビの誕生である・・・!
(サイヤ人襲来編 公式サイトより引用)
評価点
シンプル操作で迫力の戦闘が楽しめる
ドラゴンボールといえばやっぱりバトル。そのバトルですが、複雑なコマンド入力などは必要なく、必殺技や仲間のアシスト必殺技もボタン同時押しで出せるため、シンプル操作で爽快で迫力ある戦闘が行えます。ただし、コントローラーのボタンはフルに使用するので、ガードやカウンター、気の管理や攻撃ターンの見極めなど、カッコよく戦うためにはそれなりの慣れは必要となってくると思います。
ボスクラスの敵のバリエーションは豊富です(原作通り+α)。ボスが使う強力な必殺技にはアニメさながらの演出が入りバトルを盛り上げてくれます。戦闘は全て舞空術での空中戦ですが、オートで追尾してくれるので複雑な操作は必要なく上手くまとまっており、原作再現度も高いです。また、界王拳やスーパーサイヤ人、サイヤ人スリーなど、豊富なフォームを自由に切り替えられるのも戦っていてとても楽しい要素でした。
原作の追体験に最適なアニメーション表現
ゲームを起動するとまずは原作通りのオープニング曲「CHA-LA HEAD-CHA-LA」に合わせた滑らかなアニメーション映像が気持ちを盛り上げてくれます。サイバーコネクトツー開発で定評のあるキャラクターモデルもアニメーション再現度が非常に高く、シーンによってはアニメを超えたといっても過言ではありません。
メインクエストに関しては基本的にフルボイスで、効果音や音楽などもアニメの原作通りで原作の追体験の没入感を高めてくれます。各章の冒頭には専用のオープニングが入り、章が終わった時には次回予告が挿入されるなど、アニメ的な演出もありサイヤ人編から魔人ブゥ編まで、余すところなくドラゴンボールの世界を体験させてくれます。
移動は爽快、再現されたドラゴンボール世界の箱庭
本作におけるドラゴンボールの世界はエリア単位の準オープンワールド的な作りになっていて、各エリアごとに原作の雰囲気が見事に再現されています。荒野、海、渓谷、雪原、都といった特徴あるエリアや、ナメック星、界王神界などのドラゴンボール世界特有のシーンも再現度は非常に高いですし、カリン塔や神様の神殿、カメハウスやカプセルコーポレーションなどのランドマークもちゃんと登場します。
細かい段差などの移動にやや難があるものの、ダッシュ移動や高速での舞空術や筋斗雲での移動は爽快で、広大なエリアの移動も苦になりません。いつでもワールドマップに移動できますし、ファストトラベルも自由にできるため、ロード時間の発生はあるものの移動のストレスはほとんどありませんでした。
原作愛に溢れた世界と資料的価値の高いデータベース
本作にはZ大全集というゲームを進めると項目が追加されていくデータベースが搭載されています。これが結構大ボリュームな内容で、キャラクター相関図は細かいですし、キャラクターや用語集、カードダスといったものまで、ファンなら隅々まで見てみたい項目がずらりと揃っています。
キャラクター成長要素として存在するコミュニティでは、登場キャラクターのバッジ(旧ドラゴンボールのものも)をはめ込んでパワーアップすることができるが、バッジの種類も豊富で隣あったキャラの関係性によって特殊効果が発生するので、配置を考えるのが楽しくもありました。
残念ながらフルボイスではないものの、サブクエストでは旧ドラゴンボール時代の名脇役たちも登場してくれるのも原作ファンには嬉しい仕様でした。
問題点
残念ながら単調さが目立つバトル要素
評価点に挙げたバトル要素ですが、シンプル操作で爽快感がある一方で単調さが目立ちます。メインストーリーでのボスキャラは豊富すぎるほど登場するものの、サブシナリオでの寄り道や雑魚敵でのレベル上げなどで遭遇する敵キャラのバリエーションは少なめですので、単調さを感じてしまいます。
敵側のスーパーアーマー状態(攻撃を受けても怯まない状態)が多すぎるのも問題で、プレイヤー側の攻撃連携に簡単に敵が割り込んで反撃してくるため、プレイヤーの攻撃ターンというのも結構少なめです。その結果、遠距離戦が最適解になりがちで、ワンパターンな攻略に陥ってしまうかもしれません。
また、必殺技の強さのバランスが取れておらず、一部の技が強すぎる(連続エネルギー弾系や太陽拳など)ために、効率よく戦うことを意識し始めると強技の連発といった単調なバトルになりがちです。この辺りはプレイヤー側が意識して、多少効率は落ちてしまってもカッコよく戦ってやるぜといった工夫が必要かもしれません。
重要度が低めで噛み合っていない成長要素
アクションRPGということで、色々な成長要素が存在するのですが、メインストーリーの経験値報酬とレベル上げや寄り道要素での報酬に差がありすぎるため、メイン以外の寄り道の重要性が薄い点が気になりました。
サブイベントでは懐かしいキャラクターとのちょっとした会話イベントを楽しめる反面、イベントの達成条件は「指定されたアイテムを探せ」と「敵キャラを撃破しろ」の2種類に大別されるため単調になりがちです。
その他、必殺技の取得イベントは全て「敵との戦闘に勝て」という条件ですので、バトルメインの作品としては飽きも来やすいですし、もう少し多彩なクエスト要素が欲しかったと感じました。
総合評価
アニメ「ドラゴンボールZ」の重要なシーンを40時間程度にコンパクトにまとめており、原作の追体験に最適な作品。シーンによってはアニメを超えていると感じる部分も多々あり、ゲームの可能性を見せてくれた。問題点は抱えているもののシンプル操作で派手で爽快なバトルが楽しめる。エリア制の準オープンワールドで描かれるドラゴンボールの世界をファンであれば一度は見て回って見て欲しい。豊富なデータベースも存在し、資料的価値も高い。アクションRPGのRPG部分は改善の余地があるが、キャラクターゲームとしては高い水準でまとまっている。原作愛をひしひしと感じられるファンに向けた最高の贈り物であるとともに、ドランゴンボールデビューを果たすのにも最適な作品である。
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