ジャンル | サバイバルアクションシューター |
ハード | PS4 / XboxOne |
メーカー | スパイク・チュンソフト |
発売日 | 2014年10月30日 |
レビューバージョン | v1.0.0.0(XboxOne X) |
目次でチェック!
Good
小説原作を緻密に再現した世界観と緻密な人物描写
小説は未読ではありますが、本作が小説の舞台を緻密に再現しているであろうことは感じ取ることができました。活字の媒体をゲームというバーチャルでリアルな世界へ上手く落とし込めています。日本語吹き替えによるローカライズも丁寧でストーリーに集中できます。
地下鉄の駅には多くの人々が暮らしていて、各駅での特徴や雰囲気などがしっかりと描写されています。小説原作であることを思わせる会話の長さ、豊富さは本作の特徴の一つとなっていて、メトロの住人達の生活のあり様や置かれた状況、切迫した空気とそれに反して陽気に暮らしている様などを感じ取ることができました。このようなMetroの世界の雰囲気に浸かることが本作を楽しむポイントです。
自由度の高い攻略要素とカルマ値
Reduxに収録された2作品はいずれもカルマという隠しパラメータが存在し、そのカルマ値によりエンディングが変化するマルチエンディングを採用しています。善人風のアクションをとればカルマ値が上昇し、悪人風のアクションをとればカルマ値が減少します。これにより物語にプレイヤーが介入することが可能となっています。
2作共通して戦闘の攻略内容によってもカルマが変動します。具体的にはステルス行動で敵をスルーしたり気絶のみで進行していけばカルマ値が上昇し、敵を殺し殲滅していくようなプレイをするとカルマ値が下がります。つまり、徹底して不殺を貫くもよし、正面から敵対し殲滅プレイを楽しむもよしの両極端な攻略を自由にプレイヤーが選ぶことができます。
シリーズ入門に最適なパッケージ
本作は1作目2033と2作目Last Lightを新構築したバージョンが収録してされていることに加え、ストーリー重視で物語も作品同士の繋がりが比較的強いため、シリーズ入門に最適なお得なパッケージとなっています。2033はほとんどリメイクといっていい程手が加えられています。
Last Lightでは過去に配信されたDLCも全て収録されています。DLCはバリエーション豊かでアルチョム以外のキャラに焦点が当てられていてボリュームもあります。そのほかにも高解像度、60FPS、新エンジンの採用などの恩恵も大きく、Exodusへの予習へ最適な一本となっています。((Exodusへのメモ)メトロ2033のノーマルエンドからLast Lightへ、Last Lightの真エンドから最新作となるExodusに繋がります。)
Bad
進むべき道がわかりにくい
リアリティを追求した結果、マップ機能などは本作には存在しません。目標地点ははコンパスを表示することにより方向で示されますが、進むべき場所がわかりにくい箇所がいくつか存在しました。
少々物足りないマルチエンディング
メトロ2033、Last Lightともに、マルチエンディングが採用されています。前述したように、プレイヤーの行動によるカルマ値の変動により、ノーマルエンド、真エンドに分岐しますが、複雑なカルマ値の管理が必要な割には、最後の最後に分岐するだけなので、少々物足りなく感じました。ただし、エンディングはどちらも納得できる内容なので、ぜひ両方見ていただきたいと思います。
Evaluation
小説という難しい題材を見事にゲームに落とし込んでいる。リニアなストーリー主導のFPSであるが、その緻密な世界観や設定に引き込まれる。地下鉄という閉鎖的な空間に生きる人々の生活の描写や魅力的な会話パート、放射能汚染により誕生した醜悪なモンスターやスピリチュアルな存在は全てが魅力的である。複雑なカルマ値により到達できる2種のエンディングは両方一見の価値がある。ほとんどリメイクとなっているMetro 2033、豊富なDLCを同梱したLast Lightという傑作2本をボリュームたっぷりで楽しめるシリーズ入門に最適なパッケージである。
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