ジャンル | アクションアドベンチャー |
ハード | PS4 |
メーカー | セガ |
発売日 | 2018年12月13日 |
レビューバージョン | v1.0.5 |
目次でチェック!
Good
キムタクを操作できる
本作の一番の売りはやはり木村拓哉さんをプレイヤーが操作できることでしょう。本編のシリアスなストーリーからサブイベントのコミカルでシュールな場面まで見事に演じきっています。ドラマなどでは見られないキムタクの一面をゲームで見られるというのが魅力です。いわゆる2枚目の役だけであればこれほどまでに盛り上がらなかったと思いますが、3枚目を演じる事でSNSなどでもキムタクっぽくないシーンなどが共有され、宣伝にも一役買っていました。
先が気になる極上のストーリー
序盤で語られる殺人事件が、その後発生する複数の事件と絡み合い、最終的に大きな陰謀へと繋がっていく壮大なストーリーは練られた構成で見事です。章仕立てのメインストーリーは続きが気になる引きになっていて、章のまとめが入る事でテンポが良く連続ドラマのように楽しめました。元弁護士の探偵という設定も後半になるに従って存在感を増していき、クライマックスは白熱の展開となりました。
リアルな人物描写と現代日本を再現した箱庭空間
現代日本を舞台にしたリアル系オープンワールドは意外にもあまり存在しません。洋ゲーなどと比較すると舞台はコンパクトながら、シリーズを重ねるごとに密度は増してきています。(ただしそろそろ神室町以外の舞台が欲しい。)またリアルな人物描写も見所の一つ。主人公である木村拓也さんはもちろんのこと、ピエール瀧さん、中尾彬さん、滝藤 賢一さん、谷原章介さんなど、本人にそっくりで、各人にそれぞれ見せ場が用意されているためファンも納得の出来栄えです。
充実のサブイベントと膨大なサブ要素
メインとなる物語以外にも箱庭として与えられた神室町では様々な出来事が起こります。探偵としての依頼を受けるクエスト、街中で突発で起きるイベント、街の人々と仲を深めるフレンドイベントや恋人関係を築くデートイベントなど、オープンワールドの作法に従い、寄り道要素はバラエティに富んでおり盛りだくさんです。
龍が如くから一部引き継いだミニゲームも、将棋、麻雀、バッティングセンター、UFOキャッチャーなどお馴染みのものから、復刻収録されているゲームセンターのレトロゲーム、VRすごろく、ドローンレースまで多彩に用意されています。サブイベントなどには若干絡みますが、基本的にやるやらないはプレイヤー次第なので、(コンプを目指さなければ)好きなものだけつまみ食いするプレイスタイルが楽しかったです。
Bad
退屈な探偵アクションと古典的なシステム
本作の売りとなっている探偵アクション。対象の後をつける尾行パートや鍵のかかったドアを開ける施錠パート、逃げる対象を追うチェイスパートなどは物語のアクセントとして良いのですが、その頻度が多すぎるためにやや退屈で冗長な印象を受けました。ポイント&クリックの調査パートや、複数の選択肢から正解を選ぶ推理パートは上手く機能していたと感じただけに残念な部分が目立ちます。
必要性を感じない無駄に多い戦闘パート
リーガルサスペンスとはなんだったのかと忘れてしまいそうになるほど、とにかく戦闘が多いです。街中で絡まれるのは逃げるという選択肢があるのでまだ良いのですが、ストーリー上で全く必要性を感じない戦闘パートの挿入が多いのが気になりました。せっかくストーリーが盛り上がってきたところで唐突に挿入されるバトルはテンポを悪くしていたので、アドベンチャー方面に思い切って舵を取ってもよかったのではと感じました。
Evaluation
退屈な尾行モードやチェイスパート、施錠などの探偵アクションや多すぎるバトルイベントには不満があるものの、複数の事件が壮大な陰謀へと繋がる熱中度の高い極上のストーリーがそれを補っている。キムタクをプレイヤーの意のままに動かせる唯一無二の魅力に溢れた作品。現代日本を舞台にした貴重な箱庭を楽しめる作品で、探偵を主人公とした調査や推理パートの導入とアドベンチャー要素の強化により龍が如くからの脱却を図った意欲作である。
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